園芸療法という言葉は、まだ余り耳慣れないという方もあることでしょう。
定義も幾つかありますが、短い言葉で言うと
"園芸を手段として、心身の状態を改善すること"
つまり人が主であって、植物は媒体なのです。そこが植物を上手に育てて綺麗な花を咲かせたり、実らせたりする園芸活動との違いでもあります。植物を利用して損なわれた機能を回復しようとしたり、残存機能を鍛えたりすることによるQOLの向上、社会参加を促したり、達成感を得たり…達成感を得るのは植物の成長が思うようになったときであるとすれば、結果として園芸活動の要素もあるわけですが、たとえ栽培自体がうまくいかなくとも、一つ一つの段階的な作業における達成・満足感というものもあるのです。
栽培の結果が得られれば、鑑賞や収穫・利用という楽しみが増しますし、作業内容も豊富になりますからそれに越したことはありませんが、過程が大切なのです。
心身の状態を改善するということからいえば、本来、個別の対応が求められるのですが、それには熟練した園芸療法師が必要であり、また医師や作業療法士の方々との連携も必要になります。現段階では、まだクリアしなくてはならない問題がたくさんあります。

櫻灯会日の出紫苑は、園芸療法を取り入れている特養です。屋上でレイズド・ベッドやプランターを利用して種まきから栽培を行い、収穫が望めた時には野菜ならその場で試食したり、たくさんあるときは施設の食卓に供したり、花やハーブは押し花やドライにして季節のクラフトを楽しんだりしています。一連の作業の中には作業療法的な要素を組み込み、家庭なら当たり前に行う動きでも施設にいることによってしなくてもすんでしまっている動作を取り入れて行うように試みています。参加者が共通の作業を行うことで、一方通行でない言葉のキャッチボールが出来、小さいながらもそこで社会が形成されます。
活動の様子を、幾つかご紹介いたします。
    

ハーブは、園芸療法に用いられる植物の大きな一角を占めます。香りは脳に伝わり、記憶を刺激することが知られています。
また、ハーブは五感に訴える要素が強いのですが、五感刺激が脳を活性化させることもよく知られています。そしてハーブは何より利用範囲が広いので、栽培だけでなく収穫したものから得られる楽しみも大きいのです。
横文字の名前は馴染みが薄くとも、和名や日本在来の同種の植物などと見合せながら様々に利用しています。

園芸療法ボランティアの募集
日の出紫苑(西多摩郡日の出町、福生よりバス20分)では、園芸療法ボランティアを募集しています。
利用者さんの見守りや利用者さんへの声かけ(会話)、園芸活動(園芸療法の準備や間の土作り、手入れ等)のお手伝いをしていただける方です。活動は、園芸療法リーダーや施設スタッフが主導して行いますので、難しいことはありません。
毎週水曜日の午後に園芸療法活動を行っておりますが、原則としてリーダーは第1水曜(都合により変更になる場合もあります)に指導しております。
施設での栽培と並行して、家庭でも栽培を楽しんでいただけます。
ご参加いただける方は、こちらへご連絡ください。

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